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鉄男


掻き切る記憶の最初に
ただれ落ちていく吹き出物
モノクロームに人間との鬼
聖に動かして盛ろう

交わる空間は生きかけた
速さに目が慕情を抱いた
細くなる高潔の欠片
血飛沫に隆起する亡骸

想うだけで もう想うだけで
愛ではない 愛にはない愛


始まりの警笛が響き
金具は深くまで挿入
祖国を捨てたいあまりに
右に巻く背筋は遠く

想うだけで もう想うだけで
愛ではない 愛にはない愛


まだ見たことのない
新しい世界へ
忘れることのない
浅ましい世界へ

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